【カメルーン通信vol.3】

 

【カメルーン通信vol.3】

~奇跡の11日間~

あれは本当に奇跡でした。最初の何日間かは甘く見ていたのですが、、。

そう停電です。11日間連続。インフラで唯一あった電気すらなくなりました。日本では想像できないと思いますが、任地では度々停電が起きます。最長で11日間がありました。最初は「またか」と余裕ぶっていたのですが、3日目ぐらいから怖くなってきました。もう、パソコンも携帯も充電できない。3日目ぐらいから持ってきたライトも極力使わないようにし始めました。冷蔵庫はただの物置に成り果てました。

昼は良いが夜が来るのがあんなに恐ろしいとは思いませんでした。部屋の中にいるより月明かりで外の方が明るいので、外で周りの住人たちと話して時間を潰しました。ただ、集まらない日、もしくは集まっても20時~21時ぐらいには解散するのでそれからが困りました。

することは、、、ただ横になる。集まらない日は19時ぐらいには真っ暗なので寝ようと思っても早すぎて寝れない。夜がものすごく長い。目を開けても閉じても同じ。光が一切ない深遠。毎朝起きた時にするのは電気が来てないかの確認でした。

しかし、慣れるもので五日目ぐらいからは電気がないのが普通になりました。明かりがないので16時過ぎぐらいから食事の準備を始めるようになり、夜何もせずに横になり、眠ってくれるのを待つという生活にも慣れました。周りのカメルーン人たちもこれはヤバいこれはヤバいと。こんなに長い停電は異常らしいです。何でも大雨のせいで電柱が倒れたらしくそのせいで電気が来ていないのだと。

厳しいと慣れが同居し始めた、何やら複雑な心境が芽生え始め「悟り?」と思い始めていた11日目の午後。安定器の作動する「カチッ」との音が。この11日間何回もその幻聴は聞き、その度に見て愕然としていた私はまたかと思いました。しかし、しかーし、安定器が作動している。夢じゃない!すべてが何故か愛おしくなりました。そして周りから歓声が!つ、ついに!しかし、油断はできません。いつ無くなるかわからないので速攻ですべての電化製品の充電を行いました。何とかその日は久しぶりに電気がある生活を楽しみました。その11日間以降は長くても2日ぐらいですが、それからは電気トラウマに陥り、停電の度にドキドキしています。

学校近くの子どもたち1(HP)
*学校近くの子どもたち

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